「不要不急」のこの頃
コロナの問題で、要件以外で外出することが本当になくなってきた。いわゆる「不要不急」の外出を避けるというやつだ。
「不要不急な外出を控えるように」と聞いたとき、何が「不要不急」かなんて自分以外の誰も決められないだろうにとは思ったけれど、しばらく過ごしてうちに、そもそも自分にだってそうきっぱりとは決められないことがよくわかった。
日々の糧を得るための仕事や、食料や生活必需品を買うための買い物以外の行動は、すべて「不要不急」か?
違うだろう?
と思って、本を漁りにマスクをし書店でぶらぶらしたりはするのだけれど、やはり少し居心地の悪い心持ちにはなり、そそくさと帰ることになる。
時短営業で頑張っている飲食店で食事をしたりコーヒーを飲んだりするのも、やはり落ち着かない。自分の暮らしを正常に維持するという意味では「不要不急」とは言えないと思うけれど、でもやはり控えてしまう。
仮に自分がコロナに感染していて他人に移したなんてことになると、お店にとっては酷いことになると考えると、気軽に外食もできやしない。お店を潰す片棒を担いでるような気もしていたたまれないが。
せめて、「自粛」を強いられたり、客が減り売上が減った中小の事業者に、行政がしっかりとした支援(貸付ではなく)をしてくれれば、こちらも安心するのだが、政治の世界ではそれより優先すべきことがあるようで、ウィルスの広がりの行方がどうであれ、為政者どもの勝手な姿に気が晴れない今日このごろである。